自賠責保険料は損害保険算出機構が計算している

交通事故の損害賠償が任意保険だけで支払われるのでしたら問題はないのですが、加害者のすべての人が任意保険に加入しているとは限らず、中には自賠責保険だけにしか加入していない人もいます。そうした場合は交通事故損害賠償は自賠責保険のみで支払われることになります。自賠責保険での損害補償の金額を算定するには様々な手順による複雑な計算が必要になり、簡単に割り出されるものではありません。その複雑な計算を担当する役目を担っているのが「損害保険料率算出機構」なのです。この損保料率算出機構は各々の保険会社の査定部門をまとめて作られた法人であり、加害者側が被害者側からの自賠責保険の請求をより早く、かつ公平に処理することを目的にして作られた組織なのです。この機構は全国各地に9ヶ所の地区本部、および57ヶ所に事業所を設けています。

等級認定や過失割合の認定を行うのも損保料金機構の役割

損保料率機構の役割は自賠責保険の損害賠償金額を決めるだけではありません。その他の重要な役目として、自賠責保険に関する後遺障害に関する等級の認定や、交通事故で被害者にも過失があると思われる場合は、その過失割合の認定など、自賠責保険の損害賠償額に大きな影響を与える重要な業務も担当しているのです。

損保料金算出機構に対する被害者の不満は多い

交通事故損害賠償において損害調査に当たる損保料率算出機構がモットーにするのは公正・迅速・親切です。こうしたことを常に考えながら業務の推進に当たっているのが損保料率機構ですが、被害者側にとっては必ずしも満足できることばかりではなく、いろいろな問題があるのも否定できません。そうした問題を指摘する被害者側の意見には、例えば「自賠責保険で納得できない査定をされた」とか、「後遺障害に対して正当な認定をしようとする態度が見られない」、あるいは「損保会社にいいように扱われている」などがあります。こうした意見の中で3番目のような意見が出るのは、損保料率機構の役員の多くが損保会社の関係者が占めていることも影響しているのではないでしょうか。また見逃せないのは損害調査員の多くが防衛庁や林野庁、あるいは警察庁などの退職者で交通事故の素人が多いからだということも指摘されています。
上に書いたようなことが事実だとすると、はたしてこれで損害調査の適正さ公平さが守られるのか、という不安を抱く人は多いのではないでしょうか。もちろん調査結果に不満がある場合は保険会社は納得のいくまで調査を要求することはできます。とは言え、保険会社の言いなりになるばかりではあまりにも損保料率機構の立場が弱く見えてきて、何のための機構かという疑問がわいてきます。交通事故被害者が疑問に思うのはこうした点に関してではないでしょうか。こうした疑問をなくすには、損保料率機構の損害調査が保険業者寄りにならず、あくまで被害者の立場での判断であってほしいものです。

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