対人賠償保険の加入率は交通事故を起こす車両の5台に1台?

交通事故損害賠償を自賠責保険で償う場合の保険金は死亡と後遺障害に対しては3,000万円まで支払われます。でもそれではカバーできない場合も多くあると思われます。そうしたときに頼りになるのが任意保険ですが、この任意保険にしても、加害者のすべてが対人賠償保険に入っているとは限りません。では任意保険のうち対人賠償保険の加入率はどれくらいあるんでしょうか。これはJA共済や全労災、その他の自動車共済を入れても、全車種での普及率は80%ぐらいと言われています。つまり車100台につき80台が対人賠償保険に入っていて、残り20台は入っていないということになります。これを別の言い方に置き換えますと交通事故を起こす車の5台のうちの1台は、対人賠償保険に入っていないということになるのです。

タクシー・トラックで対人賠償に加入していない車両は多い

意外なことですが、営業車をたくさん持つ、タクシー業界やトラック業界の任意保険加入していない会社が案外多いのです。これは車輌の保有台数が多いため、すべての車に任意保険をかければ保険料が非常に大きくなるからです。この保険料を払うより、見込んだ事故件数分の損害賠償金を積み立てるほうが安上がりになると考えるからなのです。こういうふうな考え方は大手だけでなく中小の企業へも次第に広がっているようです。それをよく示しているのがこうした業界の任意保険加入率で、タクシーの加入率が54.1%、トラックが61.7%、小型貨物車が66.3%となっています。これは自家用車に比べるとかなり低い数字です。

対人補償のほとんどが1億円以上を補償している

任意保険で被害者に支払うためにどれくらいの保険金額がかけられているかを見てみますと、対人賠償保険と対人賠償共済割合は次のようになっています。<2,000万円超5,000万円まで>対人賠償保険⇒1.1%、対人賠償共済⇒1.3%。<5,000万円超1億円まで>対人賠償保険⇒3.5%、対人賠償共済⇒4.2%。<1億円超無制限>対人賠償保険⇒95.1%、対人賠償共済⇒94.5%。これを見るとよく分かるとおり、契約金額のほとんどが1億円以上であり、保険金額が高額化してきていることがよく分かります。ということは保険料もそれだけ高くなっていると言えます。

補償額が無制限の割に支払われている保険金額は低い

任意保険の保険金と補償額については上で見てきましたが、一方被害者に実際に支払われた賠償金額はどうなのでしょうか。以下それについて見ていきましょう。ここに挙げるのは自賠責の死亡補償金3,000万円を超えた年度別の賠償額の推移です。<年度別任意保険賠償額(死亡者)>1992年⇒3,152万円。1993年⇒3,435万円。1994年⇒3,482万円。1995年⇒3,566万円。1996年⇒3,584万円。1997年⇒3,606万円。1998年⇒3650万円1999年⇒3.603万円。これで見るとおり、1992年以降では1999年を除いて、支払額は年々増加していることが分かります。ただ補償金支払額は自賠責保険の限度額3,000万円を上回っているとはいえ、全体的には低い補償額で収まっているようです。これは補償額が無制限であることを考えると意外です。

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